2018年12月8日土曜日
先日の小山敬三美術館と一緒に小諸義塾記念館にも行ってきました。
実をいうと小諸義塾記念館が今回懐古園に行ったメインです。
丸山晩霞記念館に行ったときに、
丸山晩霞と三宅克己は小諸義塾で講師として教えていたと展示から知り、
どんな機関であったのだろうかととても興味を持っていました。
図書館とかで本があるかなーと思ってはいてもなかなか行動に起こせないんですよね。
すると、懐古園に小諸義塾記念館があることを発見!
懐古園には小山敬三美術館や島崎藤村記念館などなど、
面白そうな施設がたくさんあることを知って、
地域の観光スポットを改めて見直してしまったのでした。
小諸義塾記念館は駅からものすごくアクセスの良いところにあります。
写真は懐古園の三の門。
写真を撮っていたら人力車のお兄さんが家族で写真を撮ってくれました。
それなのに人力車乗らなくてごめんなさい。
懐古園の敷地にありますが、動物園や遊園地に向かう入り口を通らなくても行けるところにあります。
小諸義塾記念館のみ入る場合200円ですが、
500円で懐古園の動物園、遊園地(乗り物代別)、島崎藤村記念館、郷土資料館などに入れます。
小諸義塾記念館の建物。
めちゃめちゃ渋くてかっこいいと思いませんか?
....って、写真、全然かっこよく撮れてないですよね。
ぜひ、行って中に入って文化的な古い建物の素敵さを感じてほしいです。
この建物は実際に小諸義塾として使われていたものです。
実際に行ったのは11月下旬だったので、書いている今、気がついたのですが、
すみません。
この看板によると12-3月はお休みのようです!
ぜひ、来年行ってください。
すみません。
この看板によると12-3月はお休みのようです!
ぜひ、来年行ってください。
小諸義塾記念館はそもそも何かというと、
明治26年に作られた私立学校のようなもの。
小諸の青年たちの熱意ある要請にこたえて、木村熊二によって誕生した私塾です。
木村熊二は、アメリカ留学によって近代の西欧文化を身につけた教育者であり、
キリスト教の牧師でした。
人脈を生かし島崎藤村が国語と英語の先生など、他にも知識人を招いて豪華なキャストでした。
三宅克己はこの小諸義塾のご近所に住んでいたために正式にオファーされた訳ではなかったようですが、
図画教育の担当のようになっていたようです。
そのあと、丸山晩霞が正式に図画教育の先生として教えていたようです。
木村熊二氏を中心に熱心な運営が行われ、
小諸だけでなく周辺市町村から生徒が集まっていました。
生徒の分布の地図が展示されていて、長和町や川上村から生徒がいたのを見て、
うわー!遠い!
と、思わず驚きました。
小山敬三のお父さんの久左衛門さんは女子学習舎の発展に寄与した人物です。
こんな学校入ってみたいなと思うのですが、長くは続かず13年で閉校しました。
日露戦争後、小諸義塾を取り巻く環境が変わり、支持を得にくくなったためです。
明治26年に、理想の教育機関を作ろうとした歴史があったこと、とても興味深いです。
小諸では地域の教育で小諸義塾について学ぶようですが、なかなか知る機会がないですよね。
小諸義塾記念館で実際使われていた建物のなかで小諸義塾に想いを馳せてみるのもいいですよ!
今は過ぎてしまいましたが、紅葉も楽しめました。
軽井沢に買い物に来た観光の方、小諸市の懐古園まで足を伸ばしてみるのもいいかもしれません。
2018年11月25日日曜日
小諸市といえば懐古園!
中学生の時、動物園の写生大会に行ったのが最後です。
懐古園知ってるー!
という人も懐古園はいくつも博物館があるカルチャースポットなこと、
なかなか知らないのではないのではないでしょうか?
三連休のなか日に行ってみると、
懐古園の駐車場はなんと満車!!
懐古園ってこんな賑わってるんだ...
(失礼)
(失礼)
懐古園の駐車場500円だし...
駐車場のおじさんに聞いてみると、
小山敬三美術館の方にも駐車場があるとのこと。
しかも無料!
行ってみると、閉館してしまったのですが渥美清こもろ寅さん会館があり、
そこの駐車場に停めることができました。
小山敬三美術館もその駐車場からすぐ近くです。
美術館の案内があります |
金ぴかの寅さんの銅像が |
看板に従って行ってみると、
岩石の展示がしてある庭を通って小山敬三美術館に出ます。
岩石に興味がないわけではないのですが、ちょっと寒いのでまっすぐ美術館へ。
美術館はとても素敵な白い建物です。
入館料は200円、懐古園に入る方は500円。
今回こことは別に小諸義塾記念館しか行かない予定だったので200円でしたが、
500円で懐古園の動物園、遊園地(乗り物代別)、島崎藤村記念館、郷土資料館などに入れます。
すごくいいですよね!!
ネットでみた情報だと遊園地のところに授乳室があるそうですよ。
現在ちょうど企画展「新収蔵作品展 時を超えて世に出る名品」をやっていました。
外観がこぢんまりしているように感じますが建物のなかは奥行きがあって広いです。
入ってすぐの大きな展示室は傾斜のついた特徴的な造りで
こだわりのあるかっこいい建築だなと、室内からも感心してしまいました。
お客さんの混雑はなく、とてものんびり見ることができたので、
赤ちゃんを連れていても平気でした。
小山敬三は重厚感のある油絵の作品が代表的です。
1897年に小諸に生まれ、23歳のときに島崎藤村のアドバイスでフランスへ留学します。
小山敬三の家は味噌と醤油などを商う豪商で
お父さんの小山久左衛門は家業と平行して純水館という製糸業にも取り組んでいたそうです。
小諸義塾にも関わっていたようで、小山家が地域にどのような影響力を持っていたのか興味を持ちました。
小山敬三は31歳で帰国するまで西洋の構図や様式を学びます。
留学中にフランス人の奥さまをゲットして帰って来ます。
この絵は浅間山を堂々とした構図で描いたものです。
戦時中、小諸に疎開してきた小山敬三は浅間山
に感銘を受け好んで描いたようです。
フランス人の奥さま、戦時中大変だったのではないかな...と少し気になります。
晩年には、高輪プリンスホテルのための大作「紅浅間」を描きました。
私、何年か前に高輪プリンスホテル行ったことがあるのですが、覚えてない....。
知らないというのは悲しいものですね。
素晴らしい作品をみるチャンスをなるべく逃さないように
アンテナをはって生きていきたいです。
油絵がメインですが、日本画と水彩画も残しています。
私は日本画もとてもいい作品が多いなと驚きました。
この建物から見える景色がすごくきれいでした。
北アルプスとちょっと時期を逃した紅葉。
美術館の隣は移築されたアトリエです。
丸窓が素敵。
冬季は公開していないそうで、残念。
文化人の住んでいた建物が大好物なので暖かいときにまた来たいです。
2018年11月22日木曜日
だいぶ、だーいぶお久しぶりになってしまいすみません。
お休みしてしまっていた2年弱の間に職場の異動、出産がありまして....
これからは赤ちゃんと一緒に行けるような場所を紹介出来ればと思います。
以前何度か足を運んでいた丸山晩霞記念館再び行ってきました。
前回、吉田ふじを展に行ったことのある丸山晩霞記念館ですが、
私のお気に入り穴場美術館です。
10年くらい前、高校生のときに行ったときは本当に空いていて、
貸切状態だったのを覚えていました。
ここなら赤ちゃんを連れていても迷惑かからなそうだし、
久々の美術館にはピッタリでは?
と思い立ってふらっと平日のお昼頃行ってきました。
よく調べないで再び訪れた丸山晩霞記念館でしたが、
まさか大きな企画展をやっていたとは!!
ラッキー!
丸山晩霞記念館入り口 |
予想していた空いている展示室のイメージと違ってだいぶ賑わっていましたが、
都会の大混雑美術館とは違うまったり感。
ちびっこ連れには助かります。
ミュージアムショップと受付のスペースが設けられていて、
丸山晩霞のアートグッズと展示目録....!!
欲しい!!
と、なったのですが、
我が家の家計はこの二年で車二台の買い替えを経てだいぶひっぱくしているので
(そんな貧乏事情要らないですよね...)
我慢してしまいました。
受付とミュージアムショップが展示と近かったり、
お客さんが東御の地元で丸山晩霞に興味があって積極的に学芸員さんに質問していたりするので、
静まり返った展示室ではないことが子ども連れには助かりました。
入ってすぐその展示数にびっくり!!
ここ数年で評価がさらに進み注目を集め始めていた印象の丸山晩霞。
お宝鑑定団で紹介されていたのを2回くらい見ました。
とにかく、丸山晩霞の作品がここまで集められた機会はなかなか無かったのではないでしょうか?
丸山晩霞を見たいという方は今回の企画展に足を運ぶべきです。
今回調べていなかったので展示は2018年11月25日(日)までです!あと少し!
以前は展示室のキレイな地方の記念館という印象でしたが、
新しい取り組みがたくさん見られて面白かったです。
まずは撮影可能の表示!
ここまで分かりやすいのいいですよね!
撮影OKだと私はすごくテンション上がります。
ポストカードの水彩の塗り絵コーナー。
水彩を広めた丸山晩霞にぴったりだと思いました。
好きな作品の投票コーナー、丸山晩霞本人のパネルなどなど楽しみました。
丸山晩霞という人物については以前の記事を参照ください。
今回、私は雲という初めてみる作品がとても気に入りました。
雲 |
大きな作品ではないですが、
石楠花(しゃくなげ)のはっきりとした色合いと
ぼんやりと雲がかかった山が対照的に丁寧に描かれていて、
ぐっと引き込まれます。
丸山晩霞は霧と山の植物を繊細に描くのが得意だなぁと改めて感心させられます。
絵から優しくておおらかで、
描く対象に対して愛情をもって向き合う人だったのではないかな
といつも想像します。
白馬神苑は展示の中では大型のもので力作だなーと感心させられます。
山を自分の足で歩いて取材して、
作品にしていた人物だからこそ描くことこできる内容だなと思います。
高原の秋は手前の植物の明暗がめちゃめちゃ細かく描き込まれていて、
息をのみます。
高原の寒い風が吹き抜けている様子が本当に美しい作品です。
この絵を見るといつも少し琳派を思わせるなと考えています。
丸山晩霞の仲良しさんだった吉田博と
小諸義塾で一緒だった三宅克己についても展示されていました。
この二人もとても魅力ある人物なのでいつかブログに載せます。
吉田博は以前書いた吉田ふじをの旦那さんです。
この企画展、この三連休ぜひ足を運んでください。
土曜日の24日(土)にはギャラリートークがあるようです。
ちなみに東御サンテラスホールは
オムツ替え台有り、授乳室無しでした。
エントランス部分が少し寒い印象ですが、展示室は暖かいです。
お子さん連れはご参考までに。
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- しまりす屋
- ネットショップ手作りフェルト小物・マスコットのお店 「しまりす屋」を運営。 しまりす屋が趣味の美術館のブログを書いています。大きな美術館から地域の資料館まで足を運んでいます。展示を見て学んだ芸術家などなどブログで紹介していきます。 しまりす屋HPはこちら。http://shimarisuya.thebase.in/
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