2016年6月25日土曜日
諏訪湖畔にたくさん素敵な美術館があって、
いつかすべて行ってみたいのですが、
今回は友達と一緒に「すごくいいよ~」という話を聞いたので
「原田泰治美術館」に行ってきました。
まず、到着して、
諏訪湖の眺めがすごく気持ちいい!!
天気も良く、すごくさわやかな諏訪湖の眺めでした |
長野県民的には諏訪湖を見ると、海に来たのに準ずる勢いで
テンションが上がります。
駐車場も広くて、ゆったり停められるのがありがたいです。
建物も、すごくきれいなしっかりした印象。
原田泰治美術館外観 |
スロープや車いす、エレベーターなど、バリアフリーをしっかりと考えられた設計で、
どんな人でも楽しめる施設だと思いました。
2016年2月2日から7月26日まで
「日本のまつり」という企画展が行われています。
原田泰治さん、本当に全国でいろいろな景色を目にしてきたんだな~
と、しみじみ実感しました。
友達と、山形県の「アマハゲ」という作品をみて、
こんなのがあるんだね!と、驚いていました。
ナマハゲの優しいバージョン(?)だそうです。
適当な説明でごめんなさい。
原田泰治氏は諏訪市に生まれ、現飯田市の伊賀良村で少年時代を過ごしました。
幼い時に小児麻痺にかかり、両足が不自由となってしまいますが、
原田氏は、そのことで作品の細かな視点、虫の目を手に入れることができたと語っています。
高校生の時にグラフィックデザイナーとなることを決意し、
いまでは、デザイナーとしても画家としても広く知られています。
作品の郷愁を誘うような、あたたかな色使いがとても癒されました。
友達と、作品解説の上映を見ていたのですが、
そのときに、もともとグラフィックデザイナーとして成功し
さらに、原田氏独自の画風を生み出すことに成功したということを知りました。
もともと画家の人だと思ってた・・・!
すごく美人な奥様とお子さんの三人でテレビのドキュメンタリー番組に出ている映像なんかも
原田さんの人柄が伝わってきて面白かったです。
ぜひ、合わせてみてみてください。
かわいい車も置いてありました |
とても、諏訪湖も施設自体も展示室も気持ちのいい美術館だなという印象でした。
しまりす屋はこちらから。
2016年6月17日金曜日
私は国立近代美術館の常設展が好きです。
本当は竹橋に行く度に、工藝館にもフィルムセンターにも行きたいのですが、
国立近代美術館の常設展が素晴らしくて絶対に行くのでまだ行ったことがありません。
400円でこの展示のボリューム。
いつも混雑していることはなくてゆっくりできます。
ゆっくり座るスペースもたっぷりあるのもいいです。
キャプションが純粋に面白くて見ていて飽きない。
あと、近代の日本美術が単にとても好きということもあります。
とにかく個人的に最高だなと思います。
母と美術の趣味が似ているので、いつか一緒に来ようと思っていて、
若沖を諦めたあとここに来るしかないなといった感じでした。
この日は安田靫彦展を見たあとだったのですが、
本当にキャプションが面白い。
その名も靫彦☆レコメンド。
安田靫彦ファンがそのまま常設展を見に来ても楽しめるように、
展示している作品や作者について安田靫彦が解説しているものを併せて表示していました。
面白い。安田靫彦展は5/15までだったので、
この企画がいつまでだったのかわからないのですが、
いい企画だなーと、興奮しました。
本文には登場しませんが岡本太郎氏の印象に残った作品 |
それと、私は荻原守衛、
長野県安曇野市に碌山美術館があるので、
長野県では碌山の名前の方が親しまれているかもしれませんが、
このあたりの芸術家が好きなんです。
中村屋サロンの芸術家たちを特集した展示室のネーミングが
「恋とクリームパン」
日本で初めてクリームパンを作ったのが、女亭主相馬黒光。
彼女は結婚していましたが、
美しさと知性を持った彼女に多くの芸術家が心奪われていました。
悲恋のうちに夭逝した荻原守衛の作品の
心に訴えかけてくる良さはこの黒光への想いを知らずして語れません。
熱くなってしまいましたが、物語のタイトルみたいな表題とともに
解説される展示に興奮しました。
この展示を企画された方に二時間くらい講義を受けたいです。
近代美術館、撮影は基本的に自由です ブロガーにはありがたいです |
日本美術院の創設のあたりの人々の展示も充実しているのですが、
今回は私が大好きな菱田春草の展示がたまたまメインになっていました。
菱田春草は長野県飯田市出身。
でもただの長野県民びいきじゃないです。
本当に菱田春草の真面目な作品への熱意が伝わってくるような
仕事が本当に好きなんです。
王昭君も展示されていました |
菱田春草といえば、というような大作が大々的に展示されていました。
黒き猫をまだ見たことがないのですが、
作品をたくさん見ることができて興奮し疲れました。
スズメの細かい描写が本当にうっとりします |
展示のボリュームと展示スペースが贅沢なので、見終えると疲れます。
私が単に興奮しているのもあるのですが。
ヒールなどでは来ないでください。
時間も忘れて歩き回るので、
荷物はロッカーにいれて歩きやすい靴で鑑賞するのをおすすめします。
その日は駅の改札で母と解散したのですが、じゃあねー!
と、手を振っている間に奥様に駅のホームについて質問されて、
人に道を聞かれる体質を遺憾無く発揮しました。
田舎者なので答えられず、スマホで調べますねと、
言っているうちに急いでるようすだったのでお役に立てず。
人の役に立てたことがないので、どうやったら人に道を聞かれなくなるか模索中です。
しまりす屋はこちらから。
2016年6月15日水曜日
若沖展を諦めて、横山大観記念館に行ったあと、
近代美術の気分が盛り上がったこともあり、
国立近代美術館に行ってきました。
私の好きな美術館の中でほぼ現在総合1位の美術館です。
この日は安田靫彦展の最終日でした。
2016年3/23~5/15の会期で、もう終わってしまいました。
行ってきたのは最終日でしたが、さほど人混みといった感じもなく、
すっきりと鑑賞できた印象でした。
何度も言ってしまっていますが、
一人の人物にスポットを当てたタイプの展示がとても好きです。
私は安田靫彦という人物、この人がいなかったら、
高校古典の教科書いったい何を載せたらいいんだろう!
と思います。
高校のときに古典が結構好きだったので、
安田靫彦という人物はかなり印象の強い人物です。
額田王や源頼朝の顔だとか、鴻門之会の情景は
この安田靫彦の作品イコールといっても過言ではないと思います。
安田靫彦展の源頼朝さんと記念撮影 |
写真は、これといって源頼朝さんに思い入れはありませんが、
記念に写真を撮りました。
この日の服が、いかにも美術鑑賞が趣味みたいな服装をしているなと自分で思いました。
100点以上の作品が本当にたっぷりと鑑賞できる展示でした。
教科書で見た!!
と、いうものも多く展示されており、驚きました。
歴史画の面白さは作品自体の表現だけでなく、
あの場面を描いているんだー!とか、
こんな逸話があったんだ!とか、
作品からさらに一歩広がった面白さがあると思います。
安田靫彦の作品をみて思ったのが、
歴史画という画題のためにあのあっさりとした醤油味みたいな
人物の表現になったんだなということ。
歴史上の人物のイメージが安田靫彦自身の中でかなり固まっていて、
ある意味キャラクター的な、
人々の中に人物のイメージを提示しやすい表現だったのかなと、思いました。
時々、三白眼の顔がゆるくて面白いと思ってしまいましたが、
それがいいんです(失礼しました)。
歴史画の大家であることは知っていた安田靫彦ですが、
その表現や人物の生涯をはじめて知ったのでとても面白い見ごたえのある展示でした。
オーダーメイドフェルトマスコットはこちらから
2016年6月12日日曜日
「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」
時間が経ってしまいましたが、5月下旬。
あの。
国立新美術館のルノワール展、行ってきました。
このムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会目当ての人多いですよね |
ぜっったいに、混む!と、思ったので平日に行ってきました。
平日の午前中ということもあって、スムーズに見ることができました。
やっぱり人出の多さは感じましたが、
国立新美術館の展示スペースの広さもあり、
さほど混雑していて過ごしづらい印象はありませんできた。
ルノワール展、とても豪華です。
本当におすすめです。
すごくおすすめです。
国立新美術館は乃木坂駅と直通で迷いようがなく、
建物の吹き抜けの気持ちのいい作りなところがかっこよくて好きです。
オープンテラスがさわやかで、いつかのんびり過ごしてみたいです。
個人的に国立新美術館のテラス席が、軽井沢のツルヤ(スーパー)の
テラスデッキみたいなところに似ていると思っています。
いったい誰が共感してくれるのでしょうか。笑
今回、チケットは前売りのペアチケット二枚で2000円でした。
安い!と、感動していましたが、内容を見てさらに感動しました。
今後は絶対に行くであろうチケットを上手にゲットしていくように心がけたいです。
年間趣味でこれだけの美術館に足を運んでいるとチケット代が馬鹿になりません。
印象派の作品は印象派展といった形で目にすることが
どうしても多いかとは思いますが、
しっかりとルノワールに焦点が当てられ、
彼の生涯と仕事がよくわかる展示内容ですごく面白かった。
ルノワールは、年をおうごとにぽっちゃり系が好きなんです。(多分)
正式なタイトルは
オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展
ですが、本当に有名な大作が惜しみ無く展示されていました。
今、 オルセー美術館とオランジュリー美術館は
ルノワールファンが訪れたら何と言い訳すればいいんだろう?
と、心配するほどたくさん有名な作品が来ていました。
ほんとすごい。
すごいを連呼していますが、すごく有名な作品が多すぎて拾いきれません。
いくつか気に入ったものをかいつまんでご紹介します。
まずは、印象派時代の最高傑作と言われている、
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」
想像よりも小さめな作品です |
初来日だそうです。
これを、すごく見たいなと思っていました。
会場の比較的序盤で見ることができます。
印象派たる、ルノワールが表現を大成させた外の明るさと楽しさと
キラキラしていて人々の楽しげな声が聞こえてきそうな作品です。
改めて、間近で見て思ったのが、けっこう人いっぱいいるな。
と、思いました笑
頭の悪そうな感想ですが、それだけ真ん中の人物に目が行くような構成といいますか、
結構な雑踏のような人がたくさん描かれている作品なのに、
明るくてさわやかな印象なのってすごいなと思いました。
モデルは画家仲間など大切な人に集まってもらって描いたそうです。
柔らかくて楽しい空気が伝わってくるのは、ルノワールの大切な人を
描いているからでしょうか。
ルノワールは、景色を描くならそこに行っていたくなるような場所。
せっかく描くなら理想的な美しいものを。という考えを持っているタイプだったようです。
ひねくれていなくて、いいですよね。
晩年の大作として、多くの人に評価された、
「浴女たち」という大きな作品も見ることができます。
晩年、この時すでに絵筆を手に持つことができず、
通常よりも薄く溶いた絵の具を使い、腕に筆を括りつけながら描いたようです。
しかし、そんなことを感じさせないあたたかな世界観と、
女性たちの幸せそうな表情が丁寧に描かれています。
ルノワールが、生涯を通して絵画の表現をどう追い求めたのか、
ルノワールが描きたかったものは何か、
よくわかる素晴らしい展示でした。
私が最も気に入ったのが、
「田舎のダンス」「都会のダンス」です。
どちらも、女性の表情が素敵で、見たことのある作品ではありましたが、
本物を見て本当に好きになってしまうパターンでした。
田舎のダンスの楽し気な笑い声が聞こえてきそうな、幸せそうな雰囲気も本当に素敵。
田舎のダンスのこのモデルの女性は、ルノワールののちの奥さんだそうです。
確かに、ルノワール、気合が入ってる感じがします。
私は、都会のダンス、すっごく女性の表情がすごくかわいくて好きです。
ちょっとすましている感じと、肌やドレスのやわらかな質感が出ているところ、
とにかくすごく好きになりました。
実物をみてこそ、良さがわかることってありますよね。
そんな体験をしました。
会期はまだまだ、2016年8月22日まであります。
ぜひぜひ、お見逃しなく。
しまりす屋はこちらから。
2016年6月5日日曜日
五月半ばに四時間待ちの若冲展の人混みを目にして
尻尾を巻いて逃げだしたのですが、
せっかく上野にきたので、落ち着くアートスポットに行きたい!
と、いうことに。
しかし、土日の上野はなかなか手ごわい!
東京国立博物館の黒田清輝展や国立西洋博物館のカラヴァッジョ展が
ちょうど重なっている時期でもあったので、
(黒田清輝はすでに鑑賞済みでしたが)
上野に落ち着く場所は無いのではないかという気持ちになりました。
カラヴァッジョ展に行った友人のお土産 ボッティチェリのポストカードとポスカホリック |
そこで、確実に一息つける美術館に行くことに。
それこそが、横山大観記念館です。
渋くて静かな横山大観記念の入口 |
横山大観記念は、かつて横山大観が住んでいた自宅をそのまま記念館にしたものです。
そのため、建物も一緒に楽しめるスポットです。
朝倉彫塑館のように人のお家にお邪魔したような、落ち着く美術館です。
ただし、展示数がそこまでたくさんはないのと、
作品の保存のため開館日がとても限られているので、
ぜっっったいに、ホームページなどで開館日を確認してから行ってくださいね。
8月などは、開館日がない月であったりと、訪れる時期も検討してください。
定休日に愛されているのは、私一人で十分だと思います。
(筆者はお店などの定休日などを引き当てることが特技)
あまり大型の作品展示はないのですが、
この部屋で横山大観が制作を行っていたんだなあ~、
とか、この不忍池の眺めをみていたんだな~
と、しみじみできます。
少しコンパクトではありますが、日本庭園の眺めもとても落ち着きます。
ちょうどパンフレットにもなっている牡丹も見ることができました。
母と一緒にいったのですが、二人で速水御舟がいいよね~。
という話になり、親子で趣味が似るものだな。と、思いました。
しまりす屋はこちらから。
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