レオナール・フジタ展 ‐パリへの視線‐
藤田嗣治の作品がくるなんて!
昨年にオープンしたばかりの上田市立美術館で行うと知って
「やるじゃん!上田!」
と、上田市立美術館の今後の期待がぐんと高まった一上田市民です。
(厳密には週末だけ上田市民ですが)
とても期待していたので、すでに購入していた前売り券をにぎりしめて行ってきました。
上田市立美術館「レオナール・フジタ展 ‐パリへの視線‐」 |
ポーラ美術館コレクション レオナール・フジタ展 ‐パリへの視線‐
とても素敵でした!!
今回、タイミングが合ったので学芸員の方のギャラリートークも見てくることができました。
ギャラリートークを聞いて、
私は藤田嗣治のことを何も知らなかったんだなー と思い知りました。
独特な雰囲気の絵、丸メガネにおかっぱで猫好きなおじさん
としか実際思っていなかったような。
学芸員の方のお話で興味深かったところを何点かまとめると、
黒田清輝の教えを受けてパリへと渡った藤田は
渡仏直後に教えてもらっただけでは芸術の世界で生きていけない
独自の世界を見つける必要性を理解します。
そうして編み出したのが、
何層も重ねて生み出した乳白色の作風。
油絵とは思えない、日本的な持ち味の作品は藤田の専売特許として生み出されました。
一躍パリで売れっ子となります。
このはがきの猫の線の繊細なタッチ、とても柔らかさが出ていますよね。
毛のちょっとハゲてるところまで描くあたりが観察しつくすネコへの愛を感じます。笑
大勢の芸術家と同じように
第二次世界大戦中に日本で戦争画を描いた藤田は
陸軍美術協会理事長だった藤田に罪を押し付けるように
戦後に戦争への加担をしたと非難を浴びます。
それに追われるように藤田はパリへと再び戻ります。
日本を捨てたのではなく、日本に捨てられた
という藤田は、そのご子供の絵を数多く描きました。
自分の理想や空想の世界を表わすようになったなったのです。
藤田は晩年にフランスから授けられた勲章を
寝室に飾っていた日本人形の首にかけていたとか。
自分を受け入れてくれなかった祖国でも、
日本への愛を最後まで忘れていなかったのかもしれません。
学芸員さんのお話で、全然オリジナリティないのですが、とても感動するお話でした。
レオナール・フジタの生涯をこうして知ってから作品を眺めると、
また違った表情が見えてくると思います。
展示の会期は5月10日まで。
ギャラリートークは毎週土曜行っているようなので、
参加してみてはいかがでしょうか??
窓のいたるところに展示されている藤田のイラスト。
藤田嗣治と記念撮影 |
ちょっと面白い。
いたるところにレオナール・フジタ |
展示の雰囲気を盛り上げてくれていると思います。
「レオナール・フジタ展 ‐パリへの視線‐」
上田市立美術館の目玉の企画だと思います。
しまりす屋はこちらから
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